第7回PIASセミナーを開催します
先端研究院(PIAS)では、先端研究院の最新研究成果を学内外に紹介し、愛媛大学内の共同研究や学外産学連携、自治体連携の契機作り、また、学外一般へのアウトリーチを目的とした、PIASセミナーを開催しています。
本セミナーは、研究者以外の方にも分かりやすく説明することを心がけています。どなたさまも、ぜひお気軽にご参加ください。
2025年11月6日(木) 16:00 – 16:30
ZOOMを用いたオンラインセミナー
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村上 恭通 教授
東アジア古代鉄文化研究センター
モンゴル古代遊牧民と鉄生産
-2025年夏・アルタイにおける発掘調査速報-
現在のモンゴルには伝統的な製鉄はなく、歴史的にみても製鉄があったという記録はありません。モンゴルを中心に勢力を誇った騎馬民族、匈(きよう)奴(ど)(紀元前3世紀〜紀元1世紀後半)も鉄を交易あるいは略奪で得たという考え方が1950年代以降支配的でした。しかし2010年、モンゴル科学アカデミー考古学研究所・愛媛大学の共同チームが匈奴の製鉄炉を発見・発掘してその定説を覆し、古代遊牧民族による製鉄を世に示しました。
そして今、匈奴以後の製鉄がどう変化、あるいは発展したのかを解明すべく毎年発掘調査を続けています。その舞台がモンゴル西端、通称アルタイにあるバヤン・ウルギー県。発掘調査したイヒ・トゥムルテイ(大きな鉄、大きな鉄山の意味)遺跡は中国(新疆ウイグル自治区)との国境から約10km東に位置し、日本の奈良時代に相当するウイグル時代に属します。この時代の製鉄遺跡の発掘調査はモンゴルで初めてとなります。このセミナーでは調査風景、生活風景を交えながらイヒ・トゥムルテイ遺跡の調査成果について報告します。
愛媛大学 先端研究院 先端研究高度支援
E-mail: pias_adm -at- stu.ehime-u.ac.jp
