第14回PIASセミナーを開催します
先端研究院(PIAS)では、先端研究院の最新研究成果を学内外に紹介し、愛媛大学内の共同研究や学外産学連携、自治体連携の契機作り、また、学外一般へのアウトリーチを目的とした、PIASセミナーを開催しています。
本セミナーは、研究者以外の方にも分かりやすく説明することを心がけています。どなたさまも、ぜひお気軽にご参加ください。
2026年11月11日(水) 17:00 – 17:30
ZOOMを用いたオンラインセミナー
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高木利紘 研究員
宇宙進化研究センター
中性子星の強力な磁気バリアに沿って回転する物質を観測
~全天 X 線監視装置 MAXI と X 線分光撮像衛星 XRISM の連携観測が生んだ成果~
愛媛大学の高木利紘研究員、志達めぐみ准教授らが参画した研究グループは、ケンタウルス座の方向にある強力な磁場を持つ中性子星を含む X 線連星 1A 1118-61 の研究結果を発表しました。この研究は、我が国の理化学研究所が中心となって開発した日本の全天 X 線監視装置 MAXI と、JAXA などの日本の研究機関が主導し、米欧と協力して開発した X 線分光撮像衛星 XRISM を組み合わせた観測を基に行われました。
この天体は、宇宙で最も強い磁場を持つ天体の一種である中性子星と太陽の様な普通の恒星の連星系で、約 17 年ごとにX 線での突発的な増光を示します。MAXI はこの増光の始まりを捕らえました。それを基に XRISM の観測が計画され、X 線光度がピークに達してから約 10 日後に詳細観測に成功しました。XRISM の高い性能により、鉄原子からの輝線の形を詳細に分解できたことで、輝線の一部は中性子星の強い磁場が支配する磁気圏の外縁を周回する物質から放射されている可能性があることを明確に示しました。この成果は、中性子星に物質が降り積もる現象を理解するのに重要な強い磁場と周りの物質がお互いに影響を及ぼし合う場所の情報を観測的に得る新たな手法の確立につながることが期待されます。
本研究成果は、2026年9月15日付で、天体物理学分野の国際学術誌「The Astrophysical Journal Letters」に掲載されました。
